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  2. ゴールは、ないから。:4STORY EPISODE 4

ゴールは、ないから。

〜 どんな時も精一杯、できることを 〜

この業界、「ここまですれば終わり」というゴールはない、と思っています。
「そこまでするの?」ともよく言われます。
私は長年、陸上競技に携わってきましたが、
走れば走るほど、また次の目標が目の前にあらわれます。
この世界は果てしない。ゴールはないのです。

「そこの整骨院で、人が倒れてる!」
繁忙期でたまたま営業していた日曜日、飛び込んできた突然の知らせ。
整骨院の入っていたビルは若手社員が担当していたので、慌ててふたりで駆けつけました。
倒れていたのは、整骨院の先生です。意識もなければ、反応もありません。
すぐに救急車を呼んで、
緊急連絡先に登録されていた保証人の方に電話しましたが、繋がりません。

戸惑う若手社員に、「だったらお前が乗れ」と救急車に同乗するよう勧めました。
意識は無くても、耳は聞こえるし、ぬくもりも感じると言います。
ぎゅっと手を握って付き添うだけでも、何かの力になれるかもしれません。
入社してまだ2カ月ほど。
何をすればいいのか分からず立ちすくむばかりの男性社員でしたが、
意を決したように救急車に乗り込みました。
その様子を見送り、私も仕事を終えて搬送された病院に立ち寄りました。

整骨院の先生は、残念ながらそのまま帰らぬ人になってしまいました。
ですが若手社員は人として、お金や数字では計れない大事な仕事をしたと思います。

どんな時も精一杯、できることをする。
迷った時は、商売の価値観は横に置いて、人として正しいと思う方を選ぶ。
それは、先代社長の背中を見て、学んだのかもしれません。

たとえば2020年度のコロナ禍で、多くの人々や飲食業界が大打撃を受ける中、
社員たちは、コロナの持続化給付金などさまざまな資料をコピーして、
管理しているビルやアパートに張り紙をしたり、必要な書類を準備していました。

お客さまを想うこころにも、ゴールはありません。
時間や労力を惜しまず、走り続けて、泥まみれになって。
不器用かもしれませんが、それでいいと思うのです。

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